21年4月に観たもの・読んだもの

以下、21年4月に観たもの・読んだものを書き留める。雑感が殆どであるが、もう少し書きたくなれば、随時別記事で更新する。

 

①アニメーション  

・映像研には手を出すな!(2020)

やや乗り遅れてしまったものの、配信視聴が可能になったタイミングで視聴。お互いをカジュアルに必要とする仲間が、それぞれの長所を生かしながら、目標を一つに「頑張る」という事にどこかありふれた熱血さ、気持ちの悪い団結のようなものを感じさせない清々しさのあるところに私の感じる面白さがあると思う。それはいわゆるシスターフッドのような、一つの理念に向かって連帯しながら、関係性に妙なしがらみを求めることはなくある意味でサッパリとした関係性であり、恋愛関係を媒介とした、あるいはそうでなくともどことなく奇妙な友人関係を捨象したあり方である。浅草、水崎、金森の3人には、そういう清々しい関係性が見られるのであって、アニメ制作という目標のもとに、ドタバタこそあれ、その連帯を遂げていることに爽快感を覚える。そうしたシスターフッドの爽快さはchelmicoの「Easy Breezy」のOPから、既に始まっている。映像ももちろんとびきり爽やか。まあなんというか、映像作りたくなっちゃうねえ。

 

・さらざんまい(2019)

ピンドラを観て、幾原邦彦作品の次なる手はどうしようかと考えた結果、ウテナの前に近年のこちらを視聴することにしておこうと思い、視聴。6話途中まで視聴しているが、多分まだここまでを観て、断定的に語り得るものは無いと見ているので、ひとまずノーコメント。寓話的な箇所がほとんどで、どこまでが……?というのは未だ決めきれないので。。でも皆、つながりたいんだよ。

どうでも良いが、私の家からチャリ圏内の街で、物語が進む。

 

魔法少女まどか☆マギか(2011)、魔法少女まどか☆マギか[新編] 叛逆の物語(2013)

10年越しに観ました。動機は新作の制作決定。いやはやどうしてさっさと観なかったのだろうか……。一言で片付けるには余りにも重要すぎる作品であることはもちろんわかっているので、もう少し纏まりが出たら追記します。それにしてもまどマギ、「メメント」(2000)の影響も受けていたんですか……!(Wikiの引用文献にそんな記述がありました)

 

機動戦士ガンダム(1979)、機動戦士Zガンダム(1985)

私の新年度の作品鑑賞の時間を、この2作品に多分7割くらい使っている。最初のモチベーションは、近日公開の「閃光のハサウェイ」冒頭15分本編映像を視聴し、出てくる人物の事はほとんど知らないのに、絶対観てやるぞと、断固たる決意が芽生えたからで、それはギギ・アンダルシア役、上田麗奈のファンであるのも2割、鮮やかにハイジャックを働く様のテンポが非常に小気味よく、あの場面で求められた緊張と弛緩の描写が本当に必要十分なものであったのが8割である。とは言っても話数はギッチリあり、重い腰を上げたような気持ちで、耳にだけは幾度となくした例のOPを聴きながら最初は視聴していたが、「ニュータイプ」という概念が盤石となった途端に、アムロとシャアの関係性がパッと煌めくのを体感してからというものの、食い入るように視聴し始めるようになった。そのテーマはZガンダムを見るにつれ、強まる一方である。

 

ほしのこえ(2002)

セカイ系とされるものの代表格の本作品も、何だかんだで視聴したことがなかった為、この機に視聴。

 

ゴジラS.P(2021)

今期アニメの生き甲斐枠。OP、EDでまず3年ほど生きてゆける濃度(未だかつてこんなに凝ったものがあっただろうか……)。作品中、本当に一つ一つの芸当が細かい。「古史羅ノ図」の浮世絵のくだりが出てきたり、「シン・ゴジラ」牧元教授の遺した構造解析図に酷似したものもちゃっかり出てきたり。。そういうのはあるし、仮想のものでもある規則・物理法則がここで成り立つとすれば、それはその元ではこうした展開が起こるはずであるという推察を徹頭徹尾行う所に魅力がある。つまり、整合性が大変取れているということである。

 

・SSSS.DYNAZENON(2021)

SSSS.GRIDMAN(2018)を存分に楽しませて頂いた以上、こちらの雨宮哲監督作品も見ておくのは間違いなく……。現在進行形。

 

・推しが武道館にいってくれたら死ぬ(2020)

「それなりの服装でいた女性がヲタになった瞬間、資金難から服装はピンクジャージ一本とかどういう事だよ!」などと最初は思っていたが、アイドルからの認知をもらう為にはそれくらいで良いのかもしれない。しかしえりぴよは紛う事なく舞菜のTOであり、当然認知を貰うなどの段階ではないのだが、ピンクのジャージが舞台から目に入った瞬間に、舞菜にどれだけの安心感をもたらしたのかは計り知れず。。良かったね舞菜ちゃん。えりぴよほぼ一人がCD積んで、人気投票中間発表で舞菜が3位になったのは喜ばしい事だが、他推しのオタクの購買力に疑問が残る。もうちょっと頑張れ。蛇足だが、字幕表記、オタクが話すたびに「(オタク)」と字幕打つの、いつも笑います。

 

・シン・エヴァンゲリオン劇場版(2021)

4回目(庵野総監督、鶴巻・前田監督舞台挨拶回)。もういっちょ、IMAXで見ておきたい。

 

・トロピカル〜ジュ!プリキュア(2021)

俺のニチアサだ〜。家族のいるリビングで日曜朝、正座して視聴している。最初はトロプリのメイクが持つ意味とはどんなものなのか、それはメイクへの強迫観念のようなものを与えるものなのかなだとか思って、正直私はちょっと怖かったのだが、これは全くの杞憂で、誰の為でもない、自分のテンションを上げるためにメイクをするのだった。敵キャラのヤラネーダは依然雑魚キャラであるが、そこのバトルはキモじゃない。倒した後の「ビクトリー!」、突然訪れる「後ろは爆発、人はカメラを見てキメる」のお決まりのアレを決めてくるので絶叫します。

ましろのおと(2021)

・ひげを剃る。そして女子高生を拾う。(2021)

・シャドーハウス(2021)

 

②実写映画/ドラマ

シンエヴァ燃え尽き症候群につき映画をほとんど見られていないが、5月からは復活する見込み。

・ファルコン&ウィンターソルジャー(2021)

いやー。。いやー。。面白いよ。。誰が新しいキャプテン・アメリカになるのかの結果それ自体はある程度見えていたのかもしれないが、そこではなくて大切なのはその道筋が、大変な政治性を帯びながら描かれていることである。これは目を背けてはいけない。

 

ノマドランド(2020)

アカデミー作品賞ノミネートの時点で重い腰を上げて映画館へ。まず「ノマドランド」に原作があったということすら知らなかった。さらに言えば実際の車上生活者をキャスティングしているということにも、二重に驚いた。その上で視聴。自らがしたいように人生を実現してゆく中で流れるゆったりとした時間の裏には、同時にいつも張り詰めた緊張、いつ訪れるとも分からない不安を抱えてもいる訳であり、それを騙し騙し生活しながら、それにどうしても向き合わねばならなくなった時に、彼ら彼女らの向き合い方に大変な美徳を感じるのです。「この瞬間に死ねたら幸せ」。

 

・マ・レイニーのブラックボトム(2020)

チャドウィック・ボーズマンの遺作となり、主演男優賞にもノミネートされることとなった作品。兎にも角にもチャドウィックの演技に秀でた所を褒めちぎるしかない。前半の彼の、音楽に携わるものとしての自信家な素振りは、後半に黒人差別に起因する自分の人生観を織り交ぜた激情を帯び始めるようになり、そのトランジションの演技には脱帽です。

 

 ・透明人間(2020)

超常現象に収拾するかと思いきや……セシリアのタフさが異次元過ぎると言うか、見えない力にどこまでも貶められても、必ず這い上がり、百倍返しを目指すセシリア。

 

③本

・人新世の資本論(斎藤幸平)

押井守の映画50年50本(押井守)

セカイ系とは何か(前島賢)

・古市くん、社会学を学び直しなさい!!(古市憲寿)

・はじめてのウィトゲンシュタイン(古田徹也)

・ブルー・ピリオド 1~9巻(山口つばさ)

・その着せ替え人形は恋をする1~7巻(福田晋一)

・スキップとローファー 5巻(高松美咲)

・呪術廻戦0~15巻(芥見下々)